【レビュー】さくらインターネットのレンタルサーバーのプラン選び

さくらインターネットは今年で創業20周年という節目を迎え、ブランドロゴを刷新。価格・安定性・使いやすさは、初心者の方でも安心して使えるレンタルサーバーです。
そんなさくらインターネットのレンタルサーバーのプラン選びをレビューしてみました。

各プランの料金

プランは5種類あります。人気No.1は「スタンダード」となっています。

「ライト」は、MySQLが使えず、WordPressも利用できないようなので、この段階で対象から外すことにします。

料金については以下となります。

プラン 月額 年間一括払い
スタンダード 515円 5,142円
プレミアム 1,543円 15,428円
ビジネス 2,571円 25,714円
ビジネスプロ 4,628円 46,286円

プレミアムはスタンダードの約3倍の料金となっていますが、それでも1万5千円程の料金。
ちょっとがんばれば、「ビジネス」までは手が届く料金ではないかと思います。

容量とマルチドメイン

複数サイト運営する場合、何サイトまで収容できるか算出してみます。
項目は、1サイト10GBとして収容できるサイト数と、マルチドメインをフルで利用した場合の1サイトに割り当てられる容量の二項目となります。

プラン 容量
マルチドメイン数
容量÷1サイト10GB
容量÷マルチドメイン数
スタンダード 100GB 10サイト
20個 5GB
プレミアム 200GB 20サイト
30個 6.7GB
ビジネス 300GB 30サイト
40個 7.5GB
ビジネスプロ 500GB 50サイト
40個 12.5GB

スタンダードで約10サイト収容可能、プレミアムで約20サイト収容可能です。
マルチドメインを利用する前提でも、この辺のプランでも良い数字です。
1サイトに割り当てる容量を少し抑えれば、マルチドメインをフルに利用する事も可能なので、機能はバランスの良い配分になっているかと思います。

マルチドメイン利用を想定した料金

マルチドメインを利用して、複数サイトの運営のサーバー費用を抑える事を想定した料金を算出してみます。

プラン 年間料金 収容サイト数 年間料金÷収容サイト数
スタンダード 5,142円 10サイト 514円/年(42円/月)
プレミアム 15,428円 20サイト 771円/年(64円/月)
ビジネス 25,714円 30サイト 857円/年(71円/月)
ビジネスプロ 46,286円 50サイト 925円/年(77円/月)

どのプランも年間料金1,000円切りましたが、30サイト・50サイトも運営するのかっていうところもあるかと思います。

プラン比較表からの機能の違い

各プランにどんな違いがあるのかプラン比較表から抜粋してみました。

複数ユーザでの管理

サーバーの操作や編集を行う権限をユーザーごとに分けられる機能です。

プラン 複数ユーザでの管理
スタンダード なし
プレミアム なし
ビジネス あり
ビジネスプロ あり

主に企業向けの機能で、個人で利用される方には不要な機能かと思います。
名前の通り「ビジネス」と「ビジネスプロ」が企業向けのプランとしての位置付けになっているのでしょう。

複数ユーザでのFTP

多分、FTPアカウントを複数作れるかどうかの機能だと思います。

プラン 複数ユーザでのFTP
スタンダード なし
プレミアム なし
ビジネス あり
ビジネスプロ あり

こちらも先程のと同様に、「ビジネス」と「ビジネスプロ」のみの機能となっています。

PHP(モジュールモード)

いわゆるモジュール版PHPの機能です。

プラン PHP(モジュールモード)
スタンダード なし
プレミアム なし
ビジネス なし
ビジネスプロ あり

これは「ビジネスプロ」のみの機能となっているようです。

MySQL

データベースを作れる数にも違いがあります。

プラン MySQL
スタンダード 20個
プレミアム 50個
ビジネス 100個
ビジネスプロ 200個

「スタンダード」と「プレミアム」は程良い数です。
「ビジネス」と「ビジネスプロ」は結構多めの数になっていますね。

ウェブサイト検索機能

自身のホームページにキーワード検索機能を設置できる機能です。

プラン ウェブサイト検索機能
スタンダード なし
プレミアム なし
ビジネス あり
ビジネスプロ あり

WordPressを使えば同様の機能が付きますが、WordPressを使わないよって方には有難い機能かもしれませんね。
でも「ビジネス」以上からしか付いていませんが・・・

メーリングリスト

メーリングリストとは、特定のグループメンバーにメールを配信する機能です。
今でいえば、LINEグループのようなものと言えば解りやすいのかも?

プラン メーリングリスト
スタンダード 最大10
プレミアム 最大20
ビジネス 最大30
ビジネスプロ 最大50

個人利用なら、ほぼ使わない機能なので気にしなくても良いでしょう。

メール自動返信

特定のメールアドレス宛に送信されたメールに対して、あらかじめ設定したメッセージを自動で返信する機能です。

プラン メール自動返信
スタンダード なし
プレミアム なし
ビジネス あり
ビジネスプロ あり

企業向けの機能って事なんでしょうけど、個人でも欲しい場合もあるかも・・・?

メール振り分け転送

振り分け条件に合致したメールを自動的に転送できる機能です。

プラン メール振り分け転送
スタンダード なし
プレミアム なし
ビジネス あり
ビジネスプロ あり

例えば、「〇〇に関してのお問い合わせ」の件名メールで、
〇〇が「ドメイン」だったらドメイン担当者のメールアドレスへ転送。
〇〇が「サーバー」だったらサーバー担当者のメールアドレスへ転送。
そんな機能だと思います。きっと。企業向けですね。

その他のサービス・機能

プラン比較しているだけでは見逃しがちな、注目ポイントのサービスや機能も掲載しておきます。

シェルログイン(SSH)

全プラン利用可能です。
SSHは、解らな人は解らないままで良いと思います。
SSHが解る人で、欲している人は上級者の領域になると思いますので。

CRON

CRONは、設定を行うことで、一定期間ごとに自動でコマンドやプログラムを実行することができます。
機能一覧には記載されていないようですが、最大5件までの設定となっているようです。

さくらのブログ

サーバーにブログツールをインストールすることなく、すぐにブログが使用できる機能のようです。
全プラン利用可能で、最大50個まで作れます。

Webフォント

モリサワWebフォントを無料で導入できる機能です。
こういう機能も流行って来ているんでしょうかねぇ~。

グループウェア

タスク管理、スケジュール、チャットなどができる機能です。
2017年3月時点では、β版のため、全プラン無料で利用可能となっています。

さくらぽけっと

さくらのレンタルサーバの余った容量をスマートフォンやタブレットで活用できるストレージ機能です。
「容量を無駄なく使ってもらおう」っていう姿勢が良いですね♪

リソースブースト

外部ニュースサイトからのリンクや、イベントに伴う急激なアクセス数・転送量の増加の場合、リソースブーストを利用することで一時的に数倍のアクセス処理を向上させ、リソース不足(HTTP 503 エラー)を回避できる機能です。
リソースブーストを実行してから2日後の24時まで有効で、次に使用できるようになるのは14日後という制限はついています。

各プランの評価

プランの位置付けとして、「ビジネス」「ビジネスプロ」は機能からしても企業向けのプランとなります。
個人向けとしておすすめするのは、やはりスタンダードが良いでしょう。
理由は各プランの評価とともに以下に記載します。

スタンダード

★★★★☆(4点/5点)

料金の安さと、ディスク容量・マルチドメイン数・MySQL数のバランスも良く、無駄なく使えるプランといったところで、気持ちとしては5点満点ですが、あえて4点とします。

4点にした理由としては、
モジュール版PHPやFast CGIがなく若干流行りに乗れていない気がしますし、全体的な印象として、「ウェブサイト検索機能」や「メール振り分け転送」等、「お?さくら特有の機能かな」と思えるような機能がほとんどビジネス以上のプランに向けられていて、それらを除くと至ってシンプルな機能かと思えます。
そんなところから、あえて4点としました。

プレミアム

★★☆☆☆(2点/5点)

スタンダードとの違いは、ディスク容量が100GBの差がある点くらいに対して、利用料金が3倍程になっています。
このプランを選ぶ場合は、どうしてもディスク容量が200GB必要な時くらいしか理由がないでしょう。
「特別な理由がない限り、プレミアムよりもスタンダードの方が良いよ」って意味も込めて、スタンダードよりも差を広げる形で2点を付けました。

ビジネス

★☆☆☆☆(1点/5点)

何度も言っていますが、「ビジネス」は企業向けの位置付けのプランなので、個人向けではないという理由で1点としました。
機能も企業向けばかりなので、「ビジネス」にしなかったからといって不都合を感じることはないかと思います。

ビジネスプロ

★☆☆☆☆(1点/5点)

こちらも「ビジネス」同様の理由となります。